“安全見える化”大会 ~国民の関心と理解を深める取組み~
2018年10月31日 「全国仮設安全事業協同組合(アクセス・小野辰雄理事長)」と「日本建設職人社会振興連盟(國松孝次会長)」は東京都港区にある建築会館にて、平成30年度“安全見える化”大会を開催しました。
全国から約700名が参加し、また政府関係の方々をはじめ、参議院本会議の定例日にもかかわらずお忙しい合間を縫って、約100名の国会議員の先生方も応援に駆けつけていただきました。
会場中庭では4つのゾーンで構成された「“安全見える化”墜落災害ゼロ展示」が実施。組合員企業による最新の「足場機材展示ゾーン」、「墜落実験見学ゾーン」、「VR体感ゾーン」、実物大の足場に上がって作業環境を体験できる「足場高所体感ゾーン」―「足場高所体験ゾーン」では政府関係者や国会議員、そして多くの一般来訪者の方に実際に足場に上り二段手すりや幅木のあるなしの違いを感じてもらい、安全措置の重要性と必要性を体験して頂きました。
当日は記者会見が開かれ、小野理事長は「墜転落を始めとする建設労働災害をストップさせるため、工事現場における安全衛生対策の強化には、発注者である国民の理解と関心が不可欠。一般の発注者にも“見える化”できるようこの活動を全国に波及させていきたい。」とのべ、国民の関心と理解を強く求めました。
大会の冒頭、アクセス青年部(小岸昭義会長(弊社代表取締役))による決議文表明がありました。「足場は、手すり先行工法による二段手すりと幅木の設置」「足場の点検は、組立てた者以外の決められた十分な知識経験のある者による、足場種別ごとのチェックリストに基づく実施」「安全衛生経費の明確な定義付けと別枠での確保」「安全衛生経費が発注者から末端下請けまで確実に支払われる仕組み」の4項目を直ちに制度化するよう強く国会と政府に要望する大会決議を満場一致で採択されました。
大会スローガンである「点検なくして安全なし」、制度化された点検作業の先には「ゼロ災」が見えてきます。「仮設安全監理功労者表彰」では全国各支部から、日頃点検業務に尽力し特別教育の講師としても精力的に活動している9名の受賞者が選ばれ表彰されました。関東支部からは弊社執行役員 安全管理部部長の佐藤秀政が受賞しました。
このあと、建設職人基本法超党派国会議員フォローアップ推進会議(議長・二階俊博衆議院議員)と共催の「“安全見える化”シンポジウム」において 1.官・民を問わず安全、安心な足場を実現!!(「より安全な措置」等の法制化)2.建設職人が安心して働ける安全衛生経費の確保(適切かつ明確な精算、明示及びシステム払いの促進)についてディスカッションが行われました。青年部からも「現場からの声」があがり、現場の声を取入れて認識の温度差を埋めて頂くよう政府側代表者と法制定に尽力した国会議員の先生方に訴え、改善頂くことをお約束いただきました。
建設業は「きつい」「汚い」「危険」と言われる3Kを、「給料がいい」「休暇がある」「希望が持てる」の「新3K」に変えるべく活動を続けていく事を誓い、大会は終了しました。